転職活動をしていると「転職は3回まで」という言葉を耳にすることがあるかと思います。 転職は3回以上だと「またすぐに辞めてしまうのでは？」と企業側に思われてしまうため、マイナスに捉えられてしまってなかなか転職活動が進まないという意味として使われていました。 しかし、これはあくまでも昔の転職活動時に言われていたものです。 現在では何回まで許されるのでしょうか？ 特に20代の転職回数についてご紹介します。

20代の転職回数は何回から厳しくなる？

転職回数ごとの転職成功率を調査した結果、転職回数1回では約95％と多くの方が成功しているのですが、転職回数2回になると約46％とおよそ半数の人が転職に失敗していることが分かりました。

さらに3回だと約14％、4回以上になるとわずか約4％にまで成功率が減ってしまうのです。

ここで分かるように、一般的に20代で転職する場合は2回以上から既に厳しい目で見られるということが分かります。

転職回数が多いことで成功率が下がってしまうのはどうして？

上記でも示したように、転職回数が多いことで企業側が「またすぐ辞めてしまうのでは？」と早期離職を懸念し取りづらいと感じてしまうことで成功率も下がってしまうことが考えられるのですが、他にも転職回数が多いことで成功率が下がってしまう理由があります。

それは、スキル不足です。

経験を含めスキルは長い時間をかけて身に着けられるようになるものです。

20代で転職を繰り返しているということは、会社の在籍期間も短くその会社で学んだスキルも少なくなってしまうということです。

もし、応募者の中で同年代の2人から1人を選ばなくてはならない場合、経験がより多い方を選びたくなるかと思います。

転職回数の多さは経験には含まれず、一つの仕事を数年かけてじっくり学んだことで得られると企業側は考えているのです。

転職者の場合、特にスキルの多さは企業側にとって選ぶポイントになってきます。

また、もう一つの理由として考えられるのは、ストレス耐性や周囲との協調性です。

少し厳しいことがあるとすぐに辞めてしまったり少し叱っただけなのにそのまま会社を無断欠勤してしまったり、ストレス耐性のない人は少なからずいます。

企業側はそれを懸念しているのです。また、仕事の関係上一緒に働いている人との協調性を大切にしている企業では、転職回数が多いことで協調性に欠けているのでは？と感じてしまうことがあります。

このように、様々な理由から20代で転職回数が多くなってしまうと年収アップなどにつながる転職は難しいと言えるでしょう。

それでは転職回数が少ない方が内定を確実に取ることができるのでしょうか？

実は、転職回数が少ないと書類では通る可能性が高いのですが、面接になると落ちてしまうことが多々みられます。これは、企業が転職回数だけで選んでいないということにつながるでしょう。

面接をし、入社後の即戦力となるのか、成長する意欲はあるのかを見た上で内定を出すのです。

転職回数を問題にしない企業や職種を狙うのもオススメ！

実は企業や職種の中には、転職回数を問題にしないところがあります。

例え転職4回以上だったとしても能力があれば内定をもらうことは可能なので、転職回数が気になる方はぜひチャレンジしてみましょう。

外資系企業

外資系企業は完全実力主義の企業です。

日本系企業に比べて転職する際に今までの転職回数は気にしない傾向にあります。

実力があって成果を上げられるのであれば問題ないという方針から、転職回数が多い方もスキルが高ければ内定をもらうことができるでしょう。

ベンチャー企業

ベンチャー企業は新しい価値を生み出す能動的な企業です。

そのため、外資系のように実力やスキルがあれば転職回数も気にせず選考が進む可能性があります。また、ベンチャー企業は基本的に人材が多いわけではないので、より内定をもらえる可能性も高まると言えるでしょう。

営業職や専門職

営業職は転職2回以上行われていても、その人の能力が高ければあまり問題にしません。

外資系企業のように成果報酬型の営業職もあるため、転職回数の多さに不安を感じる方は、営業職に取り組んでみるのも良いかと思います。専門職は特に医療系やIT系、建築/土木系などがオススメです。

医療系や建築/土木系は人材不足だったり、医療系は特に元々転職回数が多い人が多数いることから、あまり厳しい目で見られることはありません。

IT系は人材が不足しているところもありますが、どちらかと言うと持っているスキルが重視されるため、転職回数が多くなっていても問題ないようです。

このように、転職回数を気にしない職種への転職を行うことで、転職も成功しやすいと言えます。

20代は自分の人生に迷い、つい転職回数も多くなってしまいがちです。

気付いた時には転職回数が多すぎて内定がなかなか取れない…といったことも起こり得るかもしれません。

満足した転職ができるように、なるべく1回で自分のやりたいことが見つかるところへ転職しましょう。