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転職エージェントが教える

受かる面接と落ちる面接の違い

受かる面接と落ちる面接の違い

転職活動をする際に「苦手です」「何か取っておきの方法はありませんか?」など相談を受けることが多いものの1つが、面接対策です。 そこで今回は「面接」にスポットを当てて、成功する転職へと導いてくれる面接とはどのようなものなのか、具体的に紹介していきたいと思います。

目次

よくある質問と回答50例

面接とはどのようなことを聞かれるかご存知ですか?

自己紹介・転職理由・趣味など、大枠では予想ができるものの、「そんなことも聞くの!?」というような変化球の質問を投げかけられる面接も存在します。

ここでは、私が転職エージェントとして関わってきた転職案件のなかで、転職希望者が聞かれた質問内容を集計してみました。

頻出質問として出てきたもの上位50例について、具体的な質問内容・質問の意図・回答の際のコツをお伝えします。

なお、どの質問例も、1分程度を目安に端的に回答するように心掛けましょう。

オーソドックスな質問と回答例

(1)自己紹介をお願いします。

氏名・前職のポジション・アピールしたい実績・応募動機・挨拶という順で話すと良いでしょう。

(2)これまでの職務経歴を教えてください。

転職希望者が培ったスキルを求人企業で生かすことができるか、職務経歴を聞くことで見極めようとしている質問です。

基本的には、応募企業で生かせるスキルを中心に話すと良いでしょう。

(3)なぜ当社を志望したのですか?理由を聞かせてください。

転職希望者がもつ職務上の強みやキャリアプランに加え、求人企業に対する理解度や熱意を確認するための質問です。

これまでの、とくに前職での職務経験を生かして、応募した企業だからこそ貢献したい気持ちが強いのだということを伝えます。

(4)退職理由を教えてください。

回答内容から組織適応力・ストレスへの対応力・キャリアプランを確認するために質問をしています。

面接担当者にマイナスな印象を与えるのではなく、「将来を考えてのことだ」というプラスの印象を与えられるような回答をしましょう。

(5)入社をしたら、どのような仕事をしたいと考えていますか?

これは求人内容と転職希望者のニーズが合致しているか確認する質問です。

求人内容にしっかりと目を通した上で、求人内容と齟齬がないように答えれば大丈夫です。

少し突っ込んだ質問と回答例<自分のこと編>

(1)自己PRをしてください。
(2)長所と短所を教えてください。

これらの質問は「強みと弱み」というバージョンで聞かれることもありますが、面接担当者が知りたいポイントは同じです。

それは、転職希望者の長所(強み)そのものを確認すると同時に、b短所(弱み)が求人企業での業務に悪影響を与えないか確認するため**に質問をしています。

長所・強み、短所・弱みはそれぞれ1つずつ出す程度で問題ありません。

強みを聞かれた場合にはアピールできる強みを、長所を聞かれた時には、強みに置き換えることができるような長所を伝えます。

短所・弱みの場合には、短所・弱みを正直に伝えるとともに、その短所・弱みを改善するためにどのようなことを日頃から心掛けているのか、一緒に伝えましょう。

(3)これまでの人生で挫折を経験したことはありますか。それをどのように乗り越えたか教えてください。
(4)前の職場でストレスに感じていたことは何ですか?
(5)つまらない仕事をどのようにこなしますか?

転職希望者にとってストレスに感じることは何か確認するための質問です。

どこの企業にも従業員にストレスを与えるようなことが1つや2つはあります。

求人を出している企業もそうです。

ですから、企業内に潜むストレスに対して転職希望者が対応できる人なのか知りたいのです。

回答のポイントとしては、「●●という経験にはストレスを感じますが、▲▲することで克服してきました」というように、プラス思考の回答になるように心掛けましょう。

(6)これまで一緒に仕事をしてきた上司や同僚はあなたをどのように評価していますか?

社内でどのような人間関係を構築する人物なのか確認するための質問であり、転職希望者が客観的に物事を見たり判断したりできるか確認するための質問です。

「いつも笑顔を絶やさない温厚な人だねと言われています」など、具体的な事例を伝えつつ、求められている仕事を達成できるような人間関係を築ける点を強調しましょう。

(7)退職後ブランクがありますね。なぜですか?

退職後にブランクがあることを問題視する質問ではなく、採用後も問題なく業務ができるような健康状態なのかという点や、履歴書・職務経歴書に書かれていない職歴がないか確認するための質問です。

単に「旅行をしていました」「ボーっとしていました」という回答では転職したい気持ちがあるのか疑問を持たれてしまうので、可能な限り求人内容と関連のあるような内容になるよう、回答しましょう。

(8)現在の年収と希望年収を教えてください。

求人を出している企業にマッチした人材なのか確認する質問です。

自社の基準から大きくかけ離れていると、現在の年収が高すぎる場合には「自社には不釣り合いだ」と思われますし、現在の年収が低すぎる場合には、求人を出している企業が求める能力・スキルがあるか問題視されてしまいます。

現在の年収については正直に答え、希望年収については、「御社の規定に従いますが、現在の年収と同等以上を希望しています」と無難に回答するほうがよいでしょう。

(9)仕事以外で関心のあるニュースがあれば教えて下さい。

この質問は、転職希望者の価値観・志向について確認するものです。

上手く応えられることによって、仕事もプライベートも積極的な人だと高評価を得られることができます。

普段からニュースをチェックしつつ、そのニュースの何に興味があるのか、口に出して言う練習をしておくと、面接でこの質問を受けても戸惑うことなくスムーズに回答することができます。

突っ込んだ質問と回答例<志望動機編>

(1)どのような基準で応募企業を選んでいますか?

応募企業に一貫性があるかという点や、転職希望者が仕事をするうえで重視していることは何なのか確認するための質問です。

そして、この質問を通じて社内の文化や方針に合う人物であるかも確認しています。

求人票や求人企業のホームページを見ながら、求人企業にふさわしい人物であることをアピールできるような回答にすると良いでしょう。

(2)なぜ同業の他社ではなく当社を希望するのですか?

求人を出している企業に対する熱意を確認するための質問です。

求人を出している企業の強みはもちろん、競合他社分析をしっかりと行い、「御社の競合他社にはない●●の強みに魅力を感じ、志望しました」のように、求人を出している企業の強みを具体的に回答に盛り込みましょう。

突っ込んだ質問と回答例<転職回数編>

(1)転職回数が多いようですが、なぜですか

求人を出している企業としてのデメリットは、せっかく採用しても短期間で辞めてしまうことです。

社内で何度も引き継ぎをする必要が出ますし、採用費用も高額になってしまいます。

もし、実際に転職回数が多いようであれば、「私は●●と考えて転職を重ねてきました。今後は▲▲と考え、ひとつの企業で長く仕事をしていきたいと考えています。」と、採用された際は長期間勤務する考えであることを強調すれば、大丈夫です。

突っ込んだ質問と回答例<仕事編>

(1)仕事をする中で大事にしていることは何ですか?

転職希望者のモチベーションを上下させるものが何なのか、そして周囲と円滑なコミュニケーションが取れる人物なのか確認するための質問です。

具体的な出来事を1つ話した上で、「上司・同僚と積極的にコミュニケーションをとりながら課題解決にあたることが、仕事では大切なことだと考えています」などと回答を締めくくると良いでしょう

(2)あなたにとって仕事とはどのようなものですか?

このように哲学的な質問は、仕事への考え方や熱意が求人企業の風土と合ったものなのか確認するためにしています。

例えば、安定志向の文化を持つ企業に「どんどん登りつめていきたい」というような変化を求める志向であると話すと、求人企業と合っていないのではないかと判断され、不採用になりかねません。

求人企業の分析を通じて知った文化と自分の志向は一緒であることをアピールしましょう。

(3)仕事で一番嬉しかった(悔しかった)ことは何ですか

仕事をしていく中で、転職希望者のモチベーションを上げ下げするものが何なのか、転職希望者の志向を確認するための質問です。

嬉しかったことについては、案件に携わったメンバーで喜びを分かち合えたような事実があれば、回答に盛り込みましょう。

もし、悔しかったことを聞かれたら、その理由に加え、悔しさから脱却するために何を行ったのかをプラスして回答しましょう。

そのほうが、転職希望者がマイナスのこともプラスに変えられる前向きな人物であると高く評価してくれるはずです。

(4)今後のキャリアプランを教えてください

転職希望者が回答したキャリアプランが求人企業で実現することができるか確認するための質問です。

どんなに素敵なキャリアプランであったとしても、求人企業での実現が難しいとなると、自社には不要な人材だと判断されてしまいかねません。

ですから、この質問が来た場合には、あくまでも求人企業が必要としている従業員像を求人票や会社のホームページで事前確認した上で、実際に入社した場合をイメージしながら、求人企業で実現可能だと思えるプランを回答しましょう。

(5)どのようなビジネスパーソンになりたいと考えていますか

今後のキャリアプランをどのように考えているのか、転職希望者に確認するための質問です。

「●●職で▲▲を実現し、将来的には■■を実現したいと考えています」のように、求人を出している企業の中で実現できそうなキャリアプランを具体的に回答できるよう、準備しましょう。

(6)なぜ経験がある●●職を継続しようと考えなかったのですか?

転職希望者にとって求人内容がキャリアチェンジになる場合、転職希望者にどのくらい意欲があるのか確認するための質問です。

キャリアチェンジをしようと考えた理由に加え、「これまで●●職で培ってきた▲▲はこの職種でも生かせると考えています」のように、面接官にプラスの印象を与えられるような回答になるようにしましょう。

(7)これまで携わってきた仕事の中でどのような不満を抱いていましたか?

仕事に対する取り組み方や問題が発生した場合の対応力がどの程度あるのか確認するための質問です。

不満をひたすら述べるのではなく、抱いていた不満に対して自分なりにどのように改善しようとしていたのか、前向きな自分をアピールするように心掛けましょう。

(8)当社があなたを採用することで、どのようなメリットを得られますか?

転職希望者が即戦力だとアピールできれば、面接官が望む回答になっています。

突っ込んだ質問と回答例<経験が浅い人向け編>

(1)新卒で入社した企業は希望通りの会社だったのですか?

短期間で転職する人物ではないか確認するための質問です。

希望通りの会社だった場合は、その旨を話しつつ、何を目的として応募をしたのか回答しましょう。

もしも希望通りの会社ではなかった場合には「御社が希望でした」など、想いを達成するための応募であることを強調しましょう。

(2)感銘を受けた本を教えて下さい

特に職務経験が浅い転職希望者に対して、本人の価値観や志向を知るためにする質問です。

転職希望者がプラス思考で仕事やプライベートを過ごせるきっかけになるような、書籍名と感銘を受けた理由について、具体的に回答しましょう。

突っ込んだ質問と回答例<未経験・異業種への転職編>

(1)今の課題は何ですか?
(2)誇れる実績や成功体験はありますか?
(3)大きな失敗をしたことはありますか?
(4)これまで最も厳しかった仕事は何ですか?

未経験や異業種への転職に繋がるような転職希望者が面接に来た場合には、今までの職務経歴について詳しく聞くというよりも、その人の人間性を確認するための質問が多くなる傾向にあります。

これら4つの質問はどれも客観性を見るための質問や、どのように困難を乗り越えていくのか見るための質問です。

回答の最後がプラス志向に繋がるように工夫して回答しましょう。

突っ込んだ質問と回答例<小規模事業・中小企業への転職編>

(1)当社のビジョンをどのように考えていますか?
(2)知名度の低い当社をなぜ志望したのですか?
(3)大手から内定があったら当社のオファーは辞退しますか?

(4)業務内容は部署を越えた幅広いものになると思いますが、大丈夫ですか?

転職希望者にとって小規模事業や中小企業への転職となる場合、企業としては転職希望者から「こんなはずではなかった」と言われて早々に退職されることを危惧しています。

ですから、これら4つのような質問が来た場合には企業の成長性や事業の内容に惚れて志望したのであって企業の名前は重視していないということに繋がるような回答ができるように準備しましょう。

(5)残業や休日出勤がありますが、大丈夫ですか?

小規模事業・中小企業では1人が多くの仕事を抱えるために、どうしても残業が増えたり休日出勤が発生したりするケースがあります。

具体的にどのくらい発生しそうなのか逆質問をするのは構いませんが、どうしても面接を受ける小規模事業・中小企業に入社したいのであれば「少しでも効率よく仕事ができるように工夫しながら進めていきたいと思います」など、面接官にプラスの印象を与えるような回答になるようにしましょう。

突っ込んだ質問と回答例<キャリアアップ編>

(1)部下に接する時に心掛けていることはありますか?

転職希望者にとってキャリアアップに繋がるような求人内容である場合に聞かれやすい質問です。

部下をどのような手法で導いていくのか、そのテクニックと転職希望者の人間性を知るために質問をしています。

基本的には、「コミュニケーションを重視」「思いやりを持って」といったキーワードを使いつつ、「部下をしっかり育てていきます」という宣言に繋がる回答となるよう、心掛けましょう。

(2)5年後・10年後のこの業界はどうなっていると思いますか?

転職希望者の予測力と入社意欲を知るための質問です。

業界の展望を的確に語ることができることも重要ですが、業界やその企業で仕事がしたいという意欲に繋がるような回答ができれば大丈夫です。

突っ込んだ質問と回答例<女性特有の質問編>

(1)結婚・出産後は仕事をどうするお考えですか
(2)ご家族は転職についてどうお考えですか

女性活躍や働き方改革の重要性が言われる昨今、このような質問も触れています。

あくまでも事実を伝えつつ、「長く仕事を続けたい」「家族と情報共有しながら仕事をしていきたい」など、仕事をする事に対して前向きな姿勢を伝えられるようにしましょう。

意地悪な質問と回答例

(1)正直、「自分はこの会社に向いていない」と思いませんか?

最近は見かけなくなりましたが、たまに、入社の意欲を確認したいために意地悪な質問をするケースがあります。

このような質問が着た時には、自分に不足している点を挙げながら「少しでも会社に貢献できるように自分を高める努力を続けて行きます」というように、自分が成長できる人間だということをアピールできる回答ができるように準備しておきましょう。

答えにくい質問と回答例

(1)ほかに、どんな会社を受けるのですか?

志望動機に一貫性があるかどうか確認するための質問です。

応募をしている企業ごとに業界が異なったり職種が異なったりすると「就職できればどこの会社でもよいのではないか」というマイナスの印象を与え、求人企業に対する熱意がないと判断されかねませんので、応募をしている企業に関連性があることが伝わるように回答しましょう。

(2)今まで、何社に面接に行きましたか?

どの求人企業も転職希望者が自社しか応募していないとは考えていません。

そこで、転職希望者が求人企業のことをどのくらい優先して考えているか確認するために、この質問をしています。

他の企業も受験していることは素直に答えて構いませんが、求人企業への熱意と一緒に「御社が第一志望」ということを伝えれば問題ありません。

(3)希望年収を教えてください

求人企業で既に働いている従業員と比較した場合に、大きな差がないか確認しています。

差が大きくなればなるほど、どんなに優秀な人材であったとしても「うちの会社にはもったいない」と言い不採用にするでしょう。

ですから、回答するときには現在の年収を言いつつ、「現状と同等以上の年収を希望します」と答えることがスマートでしょう。

(4)何か質問はありますか?

求人企業に対する熱意を確認するための筆問です。

自分が用意していた回答集の中で触れられなかったもののうち、求人票や企業ホームページでは確認できないような「知っておきたいこと」ついて、1つを目途に質問するようにしましょう。

意表を突く質問と回答例

(1)宝くじで5億円が当たったら何に使いますか?
(2)無人島に3つだけ持っていくとしたら何を持っていきますか?
(3)この面接が終わったあと、何をしますか?

これらの質問はすべて、意表を突く質問をすることで転職希望者の素顔を見るためのものです。

真面目な人物であるとの印象を持ってもらえるような回答を準備しておけば、大丈夫です。

落ちる面接、受かる面接

同じように面接を受けているにもかかわらず、何度面接を受けても受かるという人もいれば、何度面接を受けても受からないという人もいます。

面接に落ちる人と受かる人、この両者には一体どのような差があるのでしょうか。

何か特別な理由が隠されているのでしょうか。

転職エージェントとして様々な転職希望者の手助けをする中で分かった事実を、紹介したいと思います。

落ちる面接、受かる面接<前日まで編>

落ちる面接ばかり続けている人にヒアリングをすると、多くの人が準備の時点から甘さが感じられます

例えば、面接を受ける企業情報の収集量。

落ちる面接を繰り返している人に「どのくらい企業情報を収集しましたか?」と質問をすると「会社のホームページは見ました」という回答をする人が多い傾向にあります。

確かに、会社のホームページを見ることは大切ですが、見るだけではその企業の強みや素晴らしさは分かりません。

1ページ1ページ丹念に見ていき、しっかり企業分析できてこそ、自分の口から面接時に企業の素晴らしさを伝えることができます。

落ちる面接を繰り返している人は企業分析が甘すぎるために、「この人は本当にうちの会社に入社したいの?」という、悪印象しか与えません

受かる面接ができる人は、しっかり企業分析をしています。

そして、転職エージェントにも「自分は企業をこのように分析したのですが、事実とのズレはないでしょうか」としっかり確認して下さいます。

面接前日までというところでいくと、落ちる面接を続けている人は、履歴書や職務経歴書に違和感のある人が多い印象です。

「何度受けても面接に落ちる」という相談をしてきた転職希望者の方にお願いをして履歴書と職務経歴書を持ってきて頂くと、大抵、どこかしらに誤字やミスタイプがあります。

面接を受ける担当者が書類の誤字脱字を気にするということは昔から言われていることですから、面接を受ける会社に本気で入社したいと思っているのであれば、誤字脱字がないか、書類提出前にしっかり確認するはずです。

それにもかかわらず書類から誤字脱字が減らないのであれば、チェックの仕方はもちろん、そもそも転職したいという気持ちが強くあるのか、一度確認したほうがよいかもしれません。

さらに、面接前日までという観点から見てみると、面接に落ち続ける人の多くは、第一印象を良くするための準備において甘さが見受けられます。

顔の表情や声のトーンはもちろん、洋服のしわ・シミ・靴の汚れ具合・持っているバックの様子など、私達は初めて会ったその瞬間から10秒以内でその人の第一印象を決めてしまいます。

これは、心理学の分野でも「第一印象は3秒で決まる」などと言われているので、間違いのない理論です。

日頃から笑顔を作る練習や声のトーンを少し明るめにする練習をすることはもちろん、面接当日に着ていく洋服や靴、ノートやペンといった筆記用具に至るまで、高価なものではなくてかまいませんから、第一印象がよくなるような、清潔感のある衣類・持ち物が準備できるようにしておきたいところです。

落ちる面接、受かる面接<面接での場面編>

落ちる面接を続けている人の多くは「面接が苦手です」と言います。

確かに、転職希望者全員が面接の得意な人ばかりではないことは承知しています。

「面接が苦手です」と言うのであれば苦手なりに、転職エージェントはもちろん、家族や友達につきあってもらい、面接の練習を何度もし、「面接が苦手」という気持ちを少しでも和らげることができれば、落ちるような面接対応にはならないはずです。

しかし、「面接が苦手です」と言う転職希望者と模擬面接をしてみると、想定される質問に対する答えを準備していなかったり、面接練習ができていなかったりします。

想定質問への回答準備が甘かったり、面接練習ができていなかったりすると、面接官が「スムーズにコミュニケーションがとれる」と思えないような、ぎこちない面接になります。

質問と質問とが繋がらず切れてしまうようなコミュニケーションになってしまうのです。

今は社内外とのコミュニケーションが円滑にできる人材を求める企業が多いので、面接官に「スムーズにコミュニケーションが取れない人だ」と判断されてしまうと、面接合格には辿りつけません。

また、これは一部の人だけなのですが、落ちる面接が続く人の中には、「忙しい中わざわざ面接に来てやった」というような上から目線で面接に臨む人もいます。

自分自身の中に過度な自信があるようです。

求人を出している会社が「なんとしてでも我が社に来てほしい」と望むような素晴らしい人物は、例え今までの職務経験の中で数々の結果を出してきていたとしても非常に謙虚です。

しかし、過度な自信がある人は、自分の成果をこれでもかとアピールします。

「働き方改革」「多様性」といった言葉が多く使われる今の日本企業において、よほどの体育系企業・肉食系企業でもない限りは、面接で過度な自信をもって自己アピールをするようでは「我が社には不釣り合いな人」だと思われてしまい、面接合格となならないでしょう。

落ちる面接、受かる面接<面接終了後編>

受かる面接が続く人ですら、百戦錬磨というわけではありません。

面接を受け始めた最初の頃は、面接に落ちた経験があると答える人が多くいます。

しかし、落ちる面接が続く人とは異なり、受かる面接ができる人は、面接に一度落ちたとしても、次からはしっかりと軌道修正することができます。

なぜかというと、落ちる面接が続く人と受かる面接が続く人とでは、面接後の過ごし方に大きな違いがあるからです。

落ちる面接が続く人に面接後に何をしたのか聞いて見ると、「遊びに行った」「食事に行った」「仕事に戻った」など、面接とは異なる回答をする人が多く見受けられます。

しかし、受かる面接が続く人に聞いて見ると、「食事をしながら面接の振り返りをしていました」というように、既に終わった面接について良かった点・反省すべき点を振り返りつつ、次回の面接に向けてどのような対策を講じようかとしっかり作戦を練っています。

受かる面接が続く人は、仕事をする時と同じようにPDCAサイクル、つまり、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4つを回して、面接合格確率が1%でも高くなるように改善をし続けることができるのです。

ここまで「落ちる面接、受かる面接」について、面接前日まで・面接の時・面接が終わったあとという3つのタイミングで見られる差について触れてきました。

色々な例を見て、皆さんはどのように感じましたか? 

受かる面接をしている人が何か特別なことをしているでしょうか。

いいえ、そうではありません。

落ちる面接が続く人と受かる面接が続く人との間にある差はわずかかもしれませんが、積み重なることによって大きな差となっているのです。

「この会社に何が何でも入社したい!」という強い気持ちがあるなら、面接官に少しでも良い印象を持ってもらい、「この人と一緒に仕事をしてもらいたい」と思ってもらえるように、面接に向けて手を抜かずに準備ができるはずです。

落ちる面接が続いている人は、この機会にもう一度、今まで参加した面接での様子や面接前日の様子を思い出し、正直に書き出してみましょう。

書き出された内容の中に、受かる面接を続けるために足りない物が見え隠れするものです。

失敗しない面接対策

ここからは具体的に、どのような対策をとって実行すれば面接で失敗しないのかという点について触れて行きたいと思います。

面接対策1:面接をする企業・業界の情報収集・分析を十分にする

面接活動をする上で転職のサポートをする人とやり取りをしていると、面接を受ける企業の情報を提供してくれるケースがほとんどです。

ですが、転職エージェントから出てくる企業資料・情報だけではなく、面接を受ける転職希望者自身が面接を受ける企業の情報はもちろん、その企業が属している業界についても情報収集をし、企業分析・業界分析をしっかりやるようにしましょう。

転職希望者の中には、現職と面接先が同業他社なので企業分析も業界分析も不要だと考えている人が少なくありません。

しかし、普段から業界の中にいるからこそ、気付いていない点もあります。

時間をつくってじっくりと企業や業界の情報収集・分析をすることで、今まで見えていなかったものが見えるようになれば、面接での対応が変わってくることはもちろん、万一面接をした企業に落ちたとしても業界情報のアップデートができたという点でプラスになります。

また、企業や業界の情報収集をして分析をするということは、俯瞰的かつ客観的な目線が必要です。

特にマネジメント職向けの面接を受ける場合には、物事を俯瞰的に見ることができるかという点や、物事を客観視できるかという点については、合否を左右する重要事項として面接官が見ています。面接をする企業・業界の情報収集・分析を通じて、俯瞰的かつ客観的な目線で物事を見る力をブラッシュアップしておけば、面接はもちろん、今後の仕事にも役立ちます。

面接対策2:想定質問の回答は複数準備しておく

冒頭に、想定質問の50例について、その質問の目的と回答の方向性について説明をしました。

このような想定質問をお教えすると、多くの人は1問に対して1パターンの答えを準備します。

回答を準備しないよりは準備したほうが良いのですが、できることなら1つの想定質問に対して3パターンくらいは回答を準備しておくことをオススメします。

なぜならば、面接はアピールの場ではなくコミュニケーションをはかる場だからです。

面接において怖いこととは、何だと思いますか? 

会話が続かないこと、「あの~」「えっと~」といった印象を悪くする口癖が出ることでしょうか。

確かに、どちらも面接で出てしまうと「不合格になるのではないか」と不安になり怖くなるかもしれませんが、転職エージェントとしての経験からお話しすると、面接において最も怖いことは、面接官が求めたことを答えられないことです。

面接官がした質問が回答を準備していた想定質問と論点が一緒だったとしても、回答の方向が少しずれただけで「コミュニケーションができていない」という印象を持たれかねないのです。

具体的に例をあげてみましょう。

面接官が「田中さん(仮名)は、つまらない仕事に対してどのような対応をしますか?」という質問をしたとしましょう。

この質問を通じて面接官が知りたいことはストレスに対する耐性がどのくらいあるのかという点や、自分の思い通りにならないことに対してどのようにプラス思考で乗り越えていくのかという点です。

ですから、基本的には、この2点両方もしくは、どちらか1点を深堀した上で起承転結が成立するような回答を1分~1分半くらいでできれば問題ありません。

しかし、出した回答が「ひたすら同じことを繰り返す仕事にストレスを感じるので、少しでも仕事に変化が出るように工夫をします」といった内容だと、どうでしょうか?

面接官はどのような仕事に対してストレスを抱いているのかという点は、転職希望者には一言も聞いていません。

しかし、準備をしていた回答がこのように1パターンだけだと、文章の後半部分はなんとか面接官の聞きたかったことに応えていても、文章の前半部分は面接官が聞きたかったことに応えておらず、面接官としては「聞いたことに対して的確に応えられる能力に乏しい人かもしれない」と、転職希望者のコミュニケーション能力を疑うことでしょう。

このような少しだけずれる質問・回答が繰り返されてしまうと、面接合格を勝ち取ることができません。

「そこまで準備しなくても大丈夫!」と言う転職希望者も、中にはいるかもしれませんね。
しかし、転職エージェントとしては、1つの想定質問に対して3パターンの回答を準備することをお勧めしています。

これは、面接の場というものが非日常であるために、想定外に緊張をして本来の力が発揮できないケースもあるからです。

面接においては、準備し過ぎて損することはありません。

面接を受ける会社にどうしても入社したいという気持ちが強いのであれば、何があっても後悔しないように、想定質問に対する回答パターンについてもしっかり準備しましょう。

面接対策3:面接練習は念入りにやる

お目当ての会社の面接を受けられることになったのなら、「何としてでもこの会社に入社したい」という強い気持ちで面接の準備をする転職希望者が多いのではないでしょうか。

しかし、「面接でうまくいかない」という悩みを転職エージェントに寄せる転職希望者に「どのような面接練習をしていますか?」と聞くと、面接練習の甘さが気になります。

今まで何人もの転職希望者を合格へと導いてきた転職エージェントとしては、「面接練習は念入りにやりましょう」と言いたいところです。

問題は、どこまで念入りに面接練習をするかということですが、文字通り、念入りに練習をしましょう。

まず、面接練習をする時には、まず、自分自身で想定問題と対応する3パターンの回答を暗記するところから始めます。

想定問題と準備をした3パターンの回答を覚えてスラスラ言えるようになるだけでも時間がかかります。

ですから、面接が実際に決まる遥か前から面接の個人練習を始めた方がよいでしょう。

次に、想定問題と準備をした3パターンの回答を覚えたら、面接官役を立てて面接練習をします。

面接練習を始める時には、面接官役に「普通バージョン」「優しいバージョン」「強めバージョン」の3つのうちから好きなバージョンで質問するように依頼するようにして下さい。

もちろん、依頼した3バージョンのうちのどれで面接をするのか、面接官役は転職希望者に伝えずに練習に入ります。

こうすることで、少しでも面接本番の雰囲気を感じながら緊張感を持って面接練習をすることができるのです。

実際、面接練習をしている転職希望者はここまでしか面接練習をしない人が大多数です。

目標とする会社の面接に確実に合格したいのであれば、もう一段階、念入りに面接練習をしましょう。

ポイントは面接をする場所と服装です。

念入りに面接練習ができている転職希望者は、自分が普段使いなれていないオフィスのような場所、例えば区民館のような施設や個室のあるシェアオフィスなど、時間単位で借りることができる場所でしっかりと面接練習をしています。

普段から使いなれていない場所で面接練習することで、さらに緊張感がまし、本番さながらの面接練習ができるのです。

また、服装もTシャツにハーフパンツというようなラフな格好ではなく、スーツやオフィスカジュアルのような面接当日に着る服装で練習をします。

「たかが面接」と思うかもしれませんが、転職で成功をしている人はここまで念入りに面接の準備をしているからこそ面接で失敗しませんし、落ちる面接を続けることなどありません。

どれだけその会社に入社したいのか。その気持ちひとつで、面接の準備具合も変わってくるのです。

面接でやってはいけないタブー集

「受かる面接」を実現するには、どれだけ準備が大切かということをお話ししてきました。
ここでは、面接に合格する確率を更に上げるために、面接でやってはいけないタブーについて触れていきたいと思います。

遅刻タブー

面接の時に絶対やってはいけないタブーのひとつが遅刻です。

確かに、電車・地下鉄・バスといった公共交通機関を使って面接を受ける会社まで移動する場合、事故がおこって運行ダイヤが大幅に遅延したり、目の前で体調の悪い人を見かけてケアをしたことで、使おうと思っていた公共交通機関が使えなくなったということもあるでしょう。

面接を受ける場合には、事前に、面接を受ける会社の近くで時間調整ができるようなカフェがないか確認をして、面接時間の1時間前~1時間半前にはカフェに到着しておくようにしましょう。

そうすれば、公共交通機関で運行ダイヤに遅れが出たとしても、多少ギリギリになるかもしれませんが面接に遅刻をすることはないはずです。

なお、面接時間の1時間前~1時間半前に面接を受ける会社近くのカフェに到着できるように移動したにもかかわらず、利用した公共交通機関で大事故が発生して、どうしても面接時間に間に合わなそうだということであれば、面接を受ける会社の担当者宛てに「●●線の▲▲駅で大規模な人身事故が発生していて、アナウンスではあと3時間は運行が止まると話をしています」などと、一報を入れるようにしましょう。

その情報を聞くことで、面接担当者は「遅れても構わないので、面接を受けに来てください」や「今日は面接担当者の予定が詰まっているので、別の日程で面接ができるように再調整させてください」など、面接をそのまま行うかどうか判断することができます。

例え、2分遅れくらいで面接を受ける会社につきそうだという状況だったとしても、連絡なく遅刻することは社会人としてマナー違反です。

遅刻するだけでも面接官が転職希望者に与える印象はマイナスなのですから、面接開始時刻に遅れると分かった時点で早めに連絡をするなどの対応をしましょう。

面接会場に入る際のタブーマナー

身だしなみや身のこなしといったマナーに関しても、面接を受ける上でタブー視されているものはたくさんあります。

普段なにげなくやっていることが実はタブーだということも少なくありません。

この機会に、自分が普段なにげなくやっていることが面接を受ける際のタブーマナーとなっていないか、確認してみてください。

例えば、身だしなみ。スーツがよれよれになっていませんか?靴に汚れはありませんか?口臭・体臭は大丈夫でしょうか?夏ならデオドラントシートでふき取るだけではなく、ふき取った後に残る水分が消えてから面接会場に入りたいところです。

また、体臭が気になるからと香水をつけている人は、香水のにおいにも注意しましょう。

自分にとっては心地よい香りでも、面接官にとっても心地よい香りとは限りません。香水の種類はもちろん、付け過ぎにも注意が必要です。

また、冬の面接時に注意したいことが、コートです。

みなさん、コートってどのタイミングで脱ぐことが正しいマナーか知っていますか?

実は、面接を受ける会社に入る前に脱ぐことが正しいマナーです。

もう少し細かく言うと、面接会場に行く前にエレベーターにのったり階段を上ったりする前に脱ぐことが正しいのです。

つまり、エレベーターを降りて面接を受ける会社の受付にいる際には、着ていたコートは手に持っている状況でなければなりません。

さらに細かく言うのであれば、着ていたコートの裏地が表に見えるように片手で持てていると、マナーに細かい面接官だったとしても「この人はマナーが見についている人だ」と思ってもらえます。

ちなみに、どうしてコートの裏地が表に見えるようにするかというと、普段から表に出ている部分は何かしら汚れている可能性があり、それを表にむき出しにしたまま会社の中に入ると、汚れが落ちて迷惑をかけるからという、訪問した人・会社のことを考えた配慮なのです。

普段からできるようにしておけば、緊張感いっぱいで面接の場に行ったとしてもいつも通り普通にできるはずです。

携帯電話タブー

多くの人が所有している携帯電話。

今では1人で1台ではなく、ガラケー・スマートフォン(スマホ)・タブレットまで入れると1人2~3台は同時に持ち歩いているという人も少なくありません。

そんな誰もが持つ携帯電話1つが「落ちる面接」を引き寄せてしまうことがあります。

何かというと、面接時間中に携帯電話の電源を切っていないことです。

転職エージェントとして数多くの転職希望者から面接での失敗談を聞くと、意外と多かったものが携帯電話の電源切り忘れです。

面接をする転職希望者の多くは、その時点で勤めている会社に在籍したまま転職活動をしています。

ひっきりなしに取引先から電話がかかってくる営業職をしながら転職活動をしている人もいます。

「もしも面接中に取引先から重要な電話がかかってきたら…」という思いがあるからか、どうしても携帯電話の電源を落とせないようです。

面接官側の心境になって考えてみましょう。

もし、面接に来た転職希望者が持ってきたカバンの中から携帯電話の振動音が聞こえたら、面接官側はどのような心境になるでしょうか。

「携帯電話の電源を切り忘れたのか」という程度で済めばラッキーです。

社会人としての一般常識やマナーに厳しい面接官に当たってしまったら、「携帯電話の電源ひとつ切り忘れるような配慮に欠ける人なのか」「面接よりも誰かからかかってくる電話の方が大切なのか」と、面接に来た転職希望者に対してマイナスの印象を持ちます。

「携帯電話の振動なんて気にならない」と思っている転職希望者も中にはいるかもしれませんが、ここは社会人としての一般常識として、携帯電話タブーを自らやらないためにも、面接を受ける会社の前に着いたら携帯電話はもちろん、タブレットの電源も落として、カバンの中で何も振動しないようにしておきましょう。

現職・前職・競合他社の話をする時のタブー

面接では応募をしてきた転職希望者に求人を出している会社のことはもちろん、現職・前職のことについても質問されるケースがあります。

もちろん、実際に勤務した経験がある会社のことはもちろん、競合他社のことについて質問されるケースもあります。

現職・前職・競合他社のことについて質問された際には、思わずタブーな話をしてしまわないように注意する必要があります。

例えば、現職・前職における待遇面についてです。

現職・前職の退職理由が職種・金銭などで悪い待遇を受けたからだというケースもあるでしょう。

しかし、現職・前職を悪く言うことは面接でのタブーです。

なぜなら、「この人を採用したら我が社もいつか悪口を言われるかもしれない」と面接官に思われてしまうからです。

また、競合他社の話をする際には、現職・前職に在籍したからこそ知り得た情報が少なくないことを意識しましょう。

もし、話をしてしまうと機密情報を漏らして問題視されることもありますし、「この人は我が社に入って辞める際にも我が社の秘密を外に漏らすかもしれない」と面接官に思われ、マイナス評価されてしまいます。

些細なことばかりだと思う転職希望者がいるかもしれませんが、ここまで気にできる人材こそ、どのような会社でも求められている「優良人材」であると意識しておきましょう。

面接前日にチェックしておく3つのポイント

それでは最後に、面接前日にチェックしておきたい3つのポイントについて触れていきます。

面接当日に慌てないためにも、1つ1つ丁寧に確認しておきましょう。過度な焦りは「落ちる面接」へと繋がってしまいます。

身だしなみ編

面接当日に着ていく服装は確認しましたか?

面接といえばスーツが定番ですが、最近は転職希望者の素顔を見る目的で、オフィスカジュアルで面接に来てほしいとリクエストをする企業が増えてきています。

先方から服装の指定有無を確認した上で、面接当日に着ていく服装を前日から準備しましょう。

ちなみに、どのようなオフィスカジュアルなら正解なのかという点が気になるなら、面接を受ける企業のホームページを確認しましょう。

そこに出てくる「少しカッチリとしたカジュアルな服装」が、面接を受けるその企業文化における「オフィスカジュアル」です。

面接当日に着ていく服装が決まったら、洋服にシワがないか確認をして、必要であればアイロンがけをしましょう。

靴下・ネクタイ・ストッキングなどは、天気や身につけている状況によって代替えが必要になるケースが出てくる可能性があるため、面接当日に持っていく鞄の中には靴下・ネクタイ・ストッキングの代替えを準備して入れておくようにしましょう。

転職エージェントとして今まで大勢の企業側面接官と話をしてきましたが、面接官の多くは服装はもちろん、面接を受けにくる転職希望者の手元も気になると話をしていました。

過度に爪がのびていないか確認をして、必要であれば爪を切るなどの手元メンテナンスも怠らないようにしましょう。

持ち物編

面接を受けると決まってから準備をしてきた書類は、忘れずに持っていきましょう。

まず、忘れずに持っているか確認したいものは、面接を受ける企業の担当者連絡先です。

遅刻タブーを実践しないように、面接開始の1時間前~1時間半前には面接を受ける会社近くのカフェについておきたいところですが、利用する公共交通機関の遅延や緊急事態が発生した際にすぐに連絡ができるように、準備しましょう。

次に確認したいものは、移動中や面接を受けるまでの空いた時間に企業情報を確認するための資料です。

面接を受ける企業のホームページやIR情報をはじめSNSで見つけた情報に至るまで、今まで時間をかけて企業分析をしてきたデータが手元にあるはずです。

面接前にもう一度確認するためのものとして、持参していきましょう。

移動中や面接を受けるまでの開いた時間に確認するのは、面接を受ける企業情報ばかりではありません。

面接を申し込むに際して企業に提出した履歴書や職務経歴書のコピーも忘れずに持参しましょう。

履歴書や職務経歴書を提出してから面接までに時間が経過していると、履歴書や職務経歴書に何を記載したのか忘れてしまい、面接で面接官から履歴書や職務経歴書に書かれている内容を突っ込まれたら対応できずに、面接官へ悪い印象を残してしまうからです。

最後に確認したいものは、面接で出てくると想定している問題と準備をした3パターンの回答集です。

すっかり暗記をしてスラスラ言える状態になっているとは思いますが、面接という非日常で緊張が増す場では、せっかく覚えた回答例も記憶から抜けてしまうことも少なくありません。

面接前に目から回答例をもう一度見られるようにしておくことも、「受かる面接」には必要なことです。

盲点編

ここでは「そっか!その確認をしておけばよかった!」と転職希望者が経験した実例について触れていきたいと思います。

確認しておきたい「盲点」1つ目は面接をうける企業にまつわるニュースです。

しっかりと面接準備をいている人であれば、面接を受ける企業の企業情報を収集した上で企業分析も入念にできているはずですが、実は、企業分析をしているタイミングと面接を受けるタイミングに時間の差が生じてしまうと、せっかく収集した企業情報が古いものになってしまい、直近で出されたニュースに反応できなくなるという致命的なミスに繋がりかねないのです。

そこで、面接を受ける企業の情報収集をしたり企業分析をしていた頃と面接を受ける時期との間が1週間以上あいているようであれば、面接前日に面接を受ける企業のホームページにある「最新ニュース」「IR情報」といった情報を確認したり、インターネットの検索サイトやSNSを使って最新の企業情報がないか確認しておきましょう。

そうすれば、面接で「最近気になるニュースはありませんか?」と問われても直ぐに反応できるはずです。

確認しておきたい「盲点」2つ目は携帯電話、特にスマートフォン(スマホ)・タブレットなど通信機器の充電状況です。

スマートフォン(スマホ)・タブレットの利用が一般的になった今、私達は馴染みのない場所に行く場合、スマートフォン(スマホ)・タブレットから地図情報にアクセスをして、その地図を見ながら目的地まで行くという行動が普通となりました。

スマートフォン(スマホ)・タブレットが一般化する前までにあたり前だった「印刷した紙の地図を見ながら目的日に行く」という行為をしている人は、すっかり見かけなくなりましたね。

しかし、だからこそ注意したいことが、スマートフォン(スマホ)・タブレットなど通信機器の充電状況です。

充電が甘く、面接に向けて移動を開始した途端に充電が切れてしまったら、スマートフォン(スマホ)・タブレットからアクセスしようと思った地図情報に触れることができません。また、公共交通機関を使って面接を受ける会社まで移動しようとしたなら、どこで乗り換えをしたらよいか分からなくなってしまう可能性もあります。

そこで、面接前日には、面接の際に持っていこうと思っているスマートフォン(スマホ)・タブレットなど通信機器がフル充電となるように、しっかり準備しましょう。

もしも充電状況に問題があった場合に焦らないために、持ち歩きができるサイズのスマートフォン(スマホ)・タブレット用充電器を準備して、その充電器もフル充電になるように準備ができていれば、面接当日になって焦ることはないでしょう。

確認しておきたい「盲点」2つ目は面接の内容です。

「面接に来て下さい」と言われると当日は面接だけするのだと無意識に考えてしまいがちです。

しかし、会社によっては、面接当日に簡単な筆記試験を実施したり、ストレングスファインダーのような自己分析をするための試験を実施したりするケースがあります。

面接だけかと思っていたのに追加でやらなければならない試験があると、過度に焦ってしまい、思い通りの結果が出せないケースが少なくありません。

ですから、面接前日には「明日の面接は何をやるのか」といった初歩的なことまで確認しておいたほうがよいでしょう。

いかがでしたか?

面接前日にチェックするものというと、服装や書類といったものにばかり目が向きがちですが、転職希望者が経験した中には、様々な「これも準備しておけばよかった」と公開した盲点も隠されていました。

盲点も含め、面接前日は服装や持っていく書類などを準備しつつ、心安らかに落ち着いた気持ちで早めに眠りにつけるとよいですね。

面接はもちろん何事も、事前準備や面接前日チェックは成功を引き寄せるために必要不可欠です。

思い通りの面接となるためにも、面接結果に後悔しないためにも、準備できるものは手を抜かずに準備したいものです。