管理職の転職は若手と違い、給与面・待遇面でよりよい労働環境に置かれるケースが多いです。 特に30代の転職は、転職先に管理職として配属される可能性も高く、より高いスキル・業務経験が求められます。 しかしその一方で、管理職の転職は難しいといった声も少なくありません。 それでは、管理職が気持よく転職を決められる方法を紹介していきたいと思います。

管理職のオーソドックスな転職方法

一般の社員の転職と違い、管理者クラスの転職にはハローワークや求人票などの一般募集はまずありません。

オーソドックスな方法としては、ハイクラス層の転職エージェントを利用することでしょう。

自分の経歴を分析しながら、転職エージェントが勧めてくる非公開求人の中から募集に応募するのが一番の近道でしょう。

新卒以来、応募書類や面接の経験がないという人でも、書類の書き方・面接での受け答えなど、エージェントに1から教えて貰えますので安心です。

管理職になると年収や待遇面は要相談となる場合が多いため、こういったことまでサポートしてくれる転職エージェントは管理者クラスの転職に必要不可欠な存在だと言ってもいいでしょう。

ハイクラス層向けの転職エージェントであれば、年収が高い求人のみを紹介してもらえますので、自分の希望に合った企業が見つかるはずです。

転職エージェントに登録をしたら、エージェントからのスカウトを待ちましょう。スカウトが複数貯まり、その中から書類選考→面接と進むことでスムーズに転職が決まる場合も少なくありません。

管理職の転職は時間がかかる

管理職の転職はほかの転職と異なる部分が多いです。

例えば、若手の転職の場合→転職エージェントに登録→多くの求人の中から応募→選考となりますが、管理職の転職の場合は、ハイクラス専門の転職エージェントに登録→就業しながらスカウト待ち→少しずつ増えていくスカウトから選んで

面接を行う、という大まかな流れになります。

管理職の転職はエージェントに登録していても、1か月で数件ほどしかスカウトされないことが多いです。

それはエージェント側が名前を伏せて職務履歴書を相手企業に送付したりして、相手の動向を見ながら営業を行っているからです。

ですから、スカウトが来た時点で確約といっても良い場合も多く、より質の高い転職を掴み取ることができます。

しかし、このよう厳正な審査を行っているため転職にはかなりの時間を要することも覚えておきましょう。

スカウト待ちの状態で平均1～3ヵ月間はかかりますので、その間就業を続けながらの転職活動となると疲労がピークに達しやすいです。

せっかく転職が決まったのに、身体を壊してしまっては元も子もありませんので、ほどほどに行うようにしましょう。

なかなかスカウトが来ないからと言って焦り過ぎるのもいけません。管理職の転職は数より質を優先すべきです。

よりよい労働環境が用意されている企業に転職を行うならば、ここはじっと耐えるべきと言えます。

管理職の転職はアピールが大切

管理者の面接はどのようなポイントを重視してアピールしていけばよいのでしょうか？

管理職に求められる一番の能力は、やはり「マネジメントスキル」でしょう。

組織を引率する力があるのかどうか、部下の育成のスキルがあるのかどうかが重要になります。

現職での業務内容を思い出し、部下をどのように育ててきたのか、どうやって売り上げを伸ばしてきたのか、またその改善案などを思い出して、具体性を強調しアピールすると効果的です。

またこの際に、自分のマネジメントスキルが希望先の企業にマッチしているのかも見極めてみましょう。

アピールするにはポイントを絞ることも大事です。

経験豊富だからとって今までの功績を1～10まで話すのは禁物です。

貴方が面接官に何を伝えたいのかを明確にし、ポイントを絞ったアピールを行ってください。

応募書類や面接は、自分の能力をアピールする場ではありません。企業にどのようなスキルと経験で貢献できるかをアピールする場なのです。

同じ管理職でも求められる方が異なる

大企業と中小企業では、管理職に求められスキルが異なります。

大企業の場合はマネジメント力を重視されますが、中小企業の場合は管理職であろうと企業の大事な働き手である場合が多いです。

中小企業は人材不足のところも少なくなく、1人に与えられる負担が多くなってしまうのです。しかし現場のやりがいや仕事の楽しみを見つけやすいという利点もあります。

大企業も中小企業も、同じ管理職でも仕事のあり方が異なりますので、自分の経験・スキルを生かして仕事ができる方を選びましょう。

管理職の転職は、一般的な転職と異なる点が多く、採用にも時間がかかります。

しかし、管理職専門のエージェントに登録したり、マネジメントスキル・その他能力が上手くアピールできる人は、スムーズに転職を決められる可能性が高いです。

ただでさえ管理職の転職は困難なため、転職エージェントを利用し負担を減らして転職活動を行うことをオススメします。