業務量と給料が釣り合わない、残業が多い上に残業代が出ていない、休暇が取りにくい、反社会的集団のつながりがあるなど、近年は過重労働や違法労働といったブラック企業が問題視されています。 転職先が以前よりブラック企業であった場合、それにより人生も大きく変わってしまう恐れもあるでしょう。 転職を成功させる上でも、ブラック企業への入社は避けなければなりません。 では、ブラック企業への入社を避けるにはどうしたら良いのでしょうか。 失敗例と一緒にブラック企業の入社回避のコツをご紹介します。
目次
転職先の企業実態をしっかり調べなかった
ブラック企業に転職してしまう理由で特に多いことが、転職先の企業をしっかり調べなかったことです。
単純に求人に掲載された情報や企業のホームページだけで判断してしまうと、入社後にブラックであることを知るケースは珍しくありません。
転職先の企業の評判は、ネットを活用すれば見抜けることが可能です。
①上場企業の場合
上場企業の場合は企業のホームページに掲載されたIR情報や、四季報から内部情報を見極めることができます。
①転職会議で調べる
転職会議では退職者や在籍者による企業の口コミをみることができます。
全ての情報がみられるわけではありませんが、参考程度に見ておくと見極め判断の材料となるでしょう。
②他の口コミサイト
転職会議以外の口コミサイトでもブラック企業に関する情報は掲載されています。
企業名にブラックや残業などマイナスワードと組み合わせることで検索結果が表示されるので、こちらも参考程度に調べておきましょう。
焦りからブラック企業の内定を承諾したケース
会社を退職して転職活動をする場合、収入への不安もあり素早い転職が求められます。
しかし、その焦りからブラック企業と見極められずに入社してしまうケースもあるのです。
また退職して転職活動と悪循環にならないためにも、ブラック企業を冷静に見極めることが大切になります。
①電話の対応や面接でチェック
ブラック企業の場合、その兆しが社員の態度にあらわれることが多いです。
面接で会社に訪れた場合、社員の様子が暗く笑顔がぎこちない場合はブラックと疑いましょう。
また、電話などでマナーに欠ける対応が悪く、それがトップの人間の場合はより疑いは濃厚です。
面接時には質問する機会もあるので、そこで社風や離職率、職場の雰囲気を逆質問する方法も見極めのポイントとなるでしょう。
②残業時間などをチェック
企業に応募する前に、残業時間や有給休暇取得日数、新卒3年後の離職率について事前に調べておくことも見極めポイントです。
残業時間が他の企業と比べて極端に多い、有給休暇取得日数が少ない場合はブラックと言えます。
また、新卒以外の離職率が高く企業は人材が定着していない不安要素があるでしょう。
これらの情報を事前に確認しつつ、上記の逆質問で明確にしておくのがおすすめです。
提示された高給与条件に惹かれたケース
自己評価の高い人はブラック企業が提示する高給与条件に惹かれて入社してしまうケースがあります。
ブラック企業は何も収入の悪さだけが認定されているわけではありません。
高給与であっても残業が多く、しかもほとんどサービス残業であったり、休日出勤が多かったりするブラック企業もあるのです。
給料は良くても休みが少なく、お金よりも時間が欲しいと嘆く方も多いのです。
残業時間が長い、休日が取りにくい事態は家族との関わりも少なくなり、過重労働で体調を崩し、時には命を落とすリスクもあります。
このような事態を回避するためには、自分にとってどんなことがブラック条件なのかを自己分析しましょう。
ブラック企業の定義は人それぞれの部分もあるので良すぎる条件ばかりにとらわれず、自己分析で求める要素と希望を明確化することが大切です。
①過去を振り返る
自己分析では自分の経験やスキルなどを時系列で書き出して振り返ることがポイントです。
その時のエピソードや成果なども具体的に書くと、自分の傾向や強み、弱点を見極めることができます。
さらに、自己分析をすることで自己PRの材料にもなるでしょう。
②転職エージェントを利用
転職エージェントを利用すれば、客観的に自分の強みを判断してもらえます。
自己分析が苦手な人も、客観的な意見を聞くことで自分が回避したいブラック条件を理解することが可能です。
また、転職エージェントは企業の内部事情にも精通しているので、企業の実態を知ってブラック企業を回避することができるでしょう。
どこもブラック企業が当然だと思い込んだケース
高いノルマが設定されている、達成までのプレッシャーが強い企業はブラック企業に思われがちです。
しかし、必ずしもこの条件がブラック企業に当てはまるわけではありません。
ブラック企業を回避したいが故に、高ノルマの企業をブラックと思いこんでしまい、正しく見極められずにブラック企業に入社してしまう失敗ケースもあるのです。
ブラック企業かどうか不安になった場合は、他の人に相談して客観的な意見を聞くことで見極められる可能性があります。
ブラック企業の場合は職種や雇用契約を無視し、給与や待遇も他社と比較して見合わず、改善点も模索せず、社員評価も経営者の好みで判断するなどの要素が強いです。
また、一部が高条件であっても別の部分で他社より過酷であれば、人によってはブラック企業に当てはまるでしょう。
ブラック企業への転職を避けるためには企業の情報をしっかり調べ、自己分析でその企業が自分に適しているか把握するなどの行動が大切です。ご紹介したポイントを参考に、ブラック企業への転職を回避しましょう。