今は安定していそうな大企業であっても倒産するリスクが高まっています。 急な倒産やリストラは無職になってしまうため、収入確保のためにも転職活動を行わなくてはなりません。 ここでは急な倒産やリストラに合った場合、どのように転職活動を行うのかご紹介します。
倒産とリストラの場合は速やかに転職活動を行う
大企業の倒産や大量リストラだと、自分と似たような人材が転職市場に溢れてしまうため、再就職の転職は早めに始める方が有利です。
似たような人材は転職でのライバルとなるため、遅れてしまうと競争率も激戦化してしまいます。
できれば倒産やリストラが分かった時点で、すぐに転職活動を行うのが望ましいです。職を失った状態での転職はショックも大きく、転職活動に身が入らないリスクがあります。
しかし、在職中の転職なら必要な緊張感を維持した状態で余裕も少しあるので、戦略的に活動することが可能です。失業保険では6割程度の支給しかないので、経済面を考えながら活動する上でも在職中の転職の方が精神的に安定し、内定率も高まると言えます。
前向きな気持ちに切り換えることも大切
倒産やリストラは職を失うので精神的なショックやストレスがあり、それが転職への大きなプレッシャーにもなります。
しかし、考え方を変えれば転職の良いチャンスとも考えられるでしょう。
倒産やリストラ前の仕事に不満を感じていて転職を1度でも考えたことがあるなら、最適なチャンスと言えます。特に転職を考えていなかった人でも、キャリアアップにつながる企業への再就職する考え方もできるのです。
安定を重視して今まで転職に踏み出せない方も多いはずなので、転職ができる立場になったと前向きにとらえて、早めに動きだすようにしてみましょう。
倒産の退職理由はマイナスの要因になる?
倒産はマイナスなイメージなので、企業側は求めていないと思い方もいるでしょう。
しかし、倒産したという理由は下手な理由よりも明確性があり、採用側もあまり気にしていないことが多いです。
むしろ、倒産のショックを引きずって消極的なアピールになってしまう方が、内定率を下げる要因となります。
ただ仕事に就ければいい考えがあると、自己PRなども少し適当な表現になってしまうでしょう。
倒産が退職理由でもマイナスな評価になることはほとんどないので、次の職場で前職よりももと活躍することを最大限アピールすることが大切です。また、倒産を通じて自分がどうしたいかなど、自分が意識的に改善するべきところを伝えることも前向きな自己PRとなるでしょう。
自分の市場価値をしっかり把握する
倒産やリストラで転職市場に同じような人材が増えるとなれば、転職活動では自分の市場価値を知って適した企業を見つけることも転職成功の大切なポイントです。
市場価値とは今までの経験やスキルが、他の会社でどれほど適用するのかを見る指数となります。
他の人よりもレアな経験や能力があれば、市場価値も上昇するでしょう。
転職をする際は、企業と自分の市場価値が合致するかが焦点となります。転職のチャンスだからと高望みし過ぎて市場価値に合致しない企業ばかりを選んでいては、なかなか再就職できない事態となる可能性があります。
また、再就職できたとしても、業務についていけず大変な思いをする可能性も考えられるでしょう。
転職活動では企業側に自分が持つ強みや価値をアピールする必要があるので、それを把握する上でも市場価値を知ることは有効です。
市場価値を見るためには経歴などを公開して企業側からのオファー機能がある転職サイトの活用や、転職エージェントを通じて客観的にアドバイスをもらうなどの方法があります。
自分で市場価値を把握することは難しいので、転職サイトや転職エージェントを活用して自分の市場価値を客観的に知りましょう。
賃金未払いの対策もしっかり行う
急な倒産で在職中に転職ができない場合、やむを得ず倒産後の転職活動となってしまいます。
そこで気になる問題が賃金未払いではないでしょうか。
倒産しても賃金が払われるケースもあるので、倒産実態を確認することが大切です。
もし未払いの給与があれば、出勤簿やタイムカードが証拠書類となるので慌てる前に保全しておきましょう。
さらに会社では退職金制度もあり、中には倒産のケースでも退職金を求めることが可能な場合もあります。
倒産の場合はどのような措置があるのか、就業規則などに記載された退職金の規程をチェックして、その部分は証拠としてコピーしておくのが良いです。
ボーナスも定額支給形態であれば給与と同じ扱いで請求が可能なので、ボーナスの方も規程を確認しておきましょう。
さらに、国の労働福祉事業に未払賃金立替払制度という、6ヶ月以内の未払い賃金から約8割を立て替え払いしてくれる制度が存在します。
上限は退職時の年齢によって異なりますが、制度管轄内の労働基準監督署へ相談することで申請が可能です。
他にも中小企業退職金共済事業団に加入していて、しっかり掛け金を払っていた企業であれば、事業団から退職金を得ることができます。倒産後の転職活動を安心して行うためにも、賃金未払いに関する確認や制度について知っておくと良いでしょう。
倒産による転職は通常の転職よりも大変ですが、その時になって慌てないようにある程度を備えておくことが大切です。特に大企業の倒産ほど転職に苦労するので、気持ちを切り替えて早めに動くことを心がけましょう。